ひな祭りの歌の歌詞の意味は?替え歌は?なぜ悲しいイメージなのか?
2019/05/25
3月と言えば、3月3日のひな祭りですね。
娘さんがおられるご家庭の皆さん、
おめでとうございます!
娘さんの健やかな成長は、両親や親戚にも
嬉しいものです。
でもそんな時、疑問に思うのは、
「ひな祭りの歌の歌詞の意味」ではないでしょうか。
「ひな祭りの歌はお祝いの歌」と聞きますが、
「なんだか、もの悲しいイメージも...」
本当のところは、どうなのか?
何か気をつけないといけないことはないか、
不安な方は、ここでしっかりと
確認して下さいね。
ひな祭りの歌の歌詞の意味は?
「たのしいひな祭り」は、昭和11年(1936年)の曲で、
作詞は、山野三郎さん(サトー・ハチローさん)、作曲は、河村光陽さんです。
基本的に、
曲名の「たのしいひな祭り」から察すると、
目出度い行事で耳にする、明るい歌と思われがちですが、
実際には、歌詞は物哀しい意味になります。
作詞をされたサトー・ハチローさんのお姉さんが、
結婚が決まったのに、結核という病気の為、
18歳という若さで亡くなったという悲しみが、
サトー・ハチローさんの心に深く刻まれ、
この姉に捧げる歌としての意味が、この歌詞に
含まれているのかも知れません。
ところで、
「たのしいひな祭り」の歌詞には、
間違いが2箇所あります。
一つ目の間違いは、「お内裏様とお雛様」です。
雛人形の最上段に飾られている
男雛と女雛のことを総称して、
「お内裏様とお雛様」と歌っていますが、
間違っています。
お内裏様とは、男雛と女雛の二人を意味します。
また、お雛様とは、女雛だけを指すのではなく、
お内裏様、五人囃子、三人官女、仕丁、随身、全ての
雛人形を意味します。
「お内裏様とお雛様」が、
最上段に飾られている男雛と女雛の2つだけを
指している訳ではないことは覚えておかれると良いでしょう。
二つ目の間違いは、「赤いお顔の右大臣」です。
左大臣、右大臣ですが、ひな壇に向かって、
右側に飾られているのが、左大臣で、
左側に飾られているのが、右大臣になります。
実際は、
左大臣は、顔が赤く、右大臣は、顔が白いです。
歌詞とは逆になりますので、
飾る時に、間違わないようにしましょう。
ひな祭りの歌の替え歌は?
一般的に、
「たのしいひな祭り」の替え歌は、色々ありますが、
どの替え歌も最後は、「お葬式」で終わり、
暗いイメージの歌です。
たとえば、昭和60年頃、埼玉県で流行った替え歌は、
「明かりをつけたら 消えちゃった
お花をあげたら 枯れちゃった
五人囃子も 死んじゃって
今日は悲しい お葬式」
です。
北海道の替え歌は、
「明かりを つけましょ 100W
お花を あげましょ 若乃花
五人囃しの 愚連隊
今日は悲しいお葬式」
です。
その他には、以下のものが有名です。
「灯りをつけましょ、爆弾に
お花をあげましょ 毒の花
五人囃子に 殺されて
今日は悲しい お葬式」
「灯りをつけましょ、消えちゃった
お花をあげましょ、枯れちゃった
五人ばやしは、死んじゃった
今日は悲しいお葬式」
ひな祭りの歌はなぜ悲しいイメージなのか?
一般的には、
ひな祭りの歌が短調のメロディーであることも
関係して、悲しいイメージに聞こえるようです。
短調の響きそのものには、どことなく哀愁が感じられます。
しかし、曲全体を通して聞くと曲が悲しいという印象を
受けるとは限りません。
聞く方の育って来た時代背景や環境によっても変わってきます。
昭和生まれの方には、この「たのしいひな祭り」は、
悲しいイメージに聞こえることが多いようです。
ところで、ひな祭りには、雅(みやび)の雰囲気を感じられます。
ひな祭り自体は、古(いにしえ)からの祭りです。
だから日頃、元気に跳ね回っている女の子たちにも、
この日ばかりは少し、雅(みやび)にかしこまって、
そして少し背伸びして、ひな祭りをお祝いしたいものです。
そんな願いから、あのメロディーになったのではないかと
思われます。
この曲は、短調というよりは、日本音階の、
陰旋法(みやこぶし)といったほうが良いでしょう。
実際に聞いたイメージでも、
ピアノの伴奏より、琴や、鼓などを、
バックにしたほうが似合うように思います。
また、作詞家のサトー・ハチローさんのお姉さんが、
結婚が決まった18歳の時に亡くなられたので、
そのお姉さんに捧げる歌という意味もあってか、
どことなく、歌詞にも物哀しいイメージがあるのでしょう。
まとめ
3月3日は、ひな祭りです。
「たのしいひな祭り」の歌には、その曲名とは異なり、
物哀しいイメージがあります。
作詞をされたサトー・ハチローさんのお姉さんが、
結婚が決まったのに、結核という病気の為、
18歳という若さで亡くなったという悲しみと
このお姉さんに捧げる歌としての意味が含まれて
いるからかも知れません。
一方で、この「たのしいひな祭り」の歌は、
全国で広く歌われ、色々な替え歌が作られるほど、
人気がありました。
いずれにせよ、娘さんがおられるご家庭は、
3月3日は、娘さんの健やかな成長を願って、
盛大にお祝いしましょう!