喪中はがきの文例で読めない漢字の読み方!その意味は何?
本記事では、喪中はがき用の定型の文例の中で使われている
読み方や、意味がわからない漢字について、解説しています。
身内に不幸があった時に出す喪中はがきですが、
定型の文例で、印刷会社に印刷をお願いする方が多いです。
また、自分で作成する場合も、パソコンソフトなどの定型文で、
そのまま出てくるものを使う場合が多いのではないでしょうか。
定型文なので、使い方を間違ったりはしていないはずですが、
読み方や意味がわからない言葉も多くあります。
漢字の読み方やその意味が分からないまま出すのは、
何となく、すっきりとしませんよね。
今回、喪中はがきで用いられる難解な漢字の読み方と意味について
まとめてみましたので、参考になさって下さいね。
喪中はがきの文例で読めない漢字の読み方!
一般的に、
喪中はがきの文例で使われる漢字は、喪中という普段、
お目にかかる事のない言葉遣いや漢字を使用しているので、
難解なものが多いです。
喪中はがきで用いられる文型は定型文であり、その中で使われる漢字は、
改まった言葉が多く、普段使わない言葉が多い為、難解に感じます。
普通の方には、読み方すら分かりにくいものもたくさん含まれています。
これは喪中はがきが始まった経緯が関係しています。
郵便のシステムが始まったのは、明治4年です。
東京・大阪間で官営郵便事業が始められました。
「郵便の父」と呼ばれる前島密(現在の1円切手のデザインになっています)が、
作り上げたシステムです。
喪中はがきは、明治の中頃から始まったものです。
もともとは「皇室の大喪」に関して官吏が出した告知のようなものでした。
次第に皇室の大喪だけでなく、一般の人達に広がっていったのが、
大正時代から昭和初期です。
しかし、こういったやり取りをしていたのは、一部上流階級の人達だけでした。
年賀状自体が一般の人達ではあまり行われていませんでした。
戦後になり、年賀状にお年玉くじが付いたことで、一般家庭にも、
年賀状を送るという風習が広まっていきました。
それに伴って、昭和30年代には、一般家庭でも喪中はがきを出すようになりました。
こういった成り立ちが関係して、喪中はがきには、
改まった言葉が多く使われているのです。
まずは、喪中はがきで良く使われる難解な感じの読み方の確認をしたいと思います。
●「ご厚誼」:ごこうぎ
●「ご芳情」:ごほうじょう
●「ご交誼」:ごこうぎ
●「ご愛誼」:ごあいぎ
●「衷心」:ちゅうしん
●「賜る」:たまわる
いかがでしたか?
あなたは、いくつ読めましたか?
全部読めた方は、きっと漢字検定1級程度はお持ちなのではないでしょうか。
読めない漢字の意味は?
一般的に、
喪中はがきで使われている難解な感じは、その読み方だけでなく、
意味もさっぱりわからない場合が多いです。
喪中はがきは、その性格上使われる漢字は難しいものが多いです。
始まりが「皇室の大喪」の告知として出されたものなので、
改まった言葉も多いです。
読み方が分かったとしても、意味が分かりにくいものがいくつもあります。
似たような意味のものもあり戸惑ってしまうこともあります。
分かりにくい言葉について、以下に意味をまとめてみましたので、
参考にしてください。
●「ご厚誼」:
「情があつい交際」という意味になります。
深い親しみの気持ち、あついよしみを表す言葉として用います。
●「ご芳情」:
他人の親切な心遣いや気持ちを敬っていう言葉です。
「芳志」という言い方もあります。
●「ご交誼」:
心の通い合う親しい交流をしている、友好な関係を結ぶという意味になります。
上で書いた「厚誼」と「交誼」は似た言葉です。
ただし、「交誼」には成り立ちから考えると、
「親しく交流する、付き合いをする」ということになります。
これは、二者の関係が対等であるということになります。
友人関係や上下関係がない場合に用います。
「厚誼」は、「厚くお付き合いしていただく」という意味です。
目上の人から親切にしてもらうことを「ご厚情」と言うように、
「厚」には、「厚く目をかけていただき感謝します」という意味が込められています。
目上の人には「ご厚誼」、その他の人には「ご交誼」を使うのが正しい使い方です。
●「ご愛誼」:
「誼」は訓読みでは「よし(み)」となります。
「よしみ」とは、「親しい付き合い」という意味になります。
その言葉と「愛」の組み合わせなので、
「情愛のこもった親しい付き合い」などのような感じの意味になります。
●「衷心」:
「衷」は「心の中、まごころ、中ほど、偏らないこと」という意味なので、
衷心とは、「心の底から」という意味になります。
「衷心おりお悔やみ申し上げます」ならば、
「心の底から、お悔やみを申し上げます」という意味になります。
●「賜る」:
「もらう」の謙譲語で、現代では特にあらたまった時に用います。
「いただく」、「頂戴する」という意味になります。
「賜わる」「給わる」という書き方をする場合もあります。
どちらも意味は「賜る」と同じになります。
まとめ
この記事では、喪中はがきで良く使う定型の文例で、
読み方や、意味がわからない漢字について、解説しました。
身内に不幸があった時に出す喪中はがきですが、
印刷会社に印刷をお願いする場合でも、
パソコンソフトを使って、自分で印刷する場合でも、
定型の文例を使うことがほとんどだと思います。
喪中はがきは頻繁に書くものではないので、難解な漢字を使って、
間違った意味で、喪中はがきの文面を書いてしまうと
相手に大変失礼になってしまう場合もあり得ます。
少し気を遣うものなので、しっかりと調べてから取り組みたいものです。
本記事でご紹介した、
定型の文例に含まれる難解な漢字の読み方と意味の説明が、
喪中はがきを準備される際の参考になりましたら、嬉しい限りです。