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阿吽の呼吸の意味とは?由来は?使い方と英語や類義語では何て言う?

   

この記事では、
阿吽の呼吸について、
その意味と由来、正しい使い方、
更に英語ではどのように言うのか、また類義語について、
詳しくまとめています。

仲が良くて、口に出さなくても
気持ちが通じ合えること、意思疎通ができること、
そんな状態のことを、阿吽の呼吸と言います。

旦那が何も言わないのに、
妻がビールとつまみを出して、ビールを注ぐなど、
長年連れ添った夫婦関係だからこそ、
なせる業ということで、この状態を、
阿吽の呼吸と言ったりするのは、良く聞く話ですね。

本記事では、
阿吽の呼吸について、意味や由来、正しい使い方など、
詳しくまとめましたので、是非参考にして下さい。

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阿吽の呼吸の意味とは?

基本的に、
阿吽の呼吸とは、
息がぴったり合っているが如く、
相手と会話することなく、相手の考えや次の行動などが
自然に理解できる状態のことを意味します。

「阿吽」の「阿」は、口を開けて息を吐きだすこと。
「吽」は、息を吸って口を閉じることを意味し、
呼吸の出入りを、「阿吽」と言います。

「阿吽の呼吸」を語る時、かかせないのが、
神社などの入り口の両脇に鎮座している狛犬です。

狛犬は、獅子と一対で置かれており、
向かって右側の獅子が「阿形(あぎょう)」で口を開いています。
左側の狛犬が「吽形(うんぎょう)」で口を閉じています。

 POINT! 

この狛犬、吐く息と吸う息が一緒のタイミングになり、
気持ちが一致している状態は、「阿吽の呼吸」を意味しており、
阿と吽は、お互い切り離せない一対のものの象徴として、
考えられています。

日本人は古来より、
周りの雰囲気や相手を思いやる能力に優れており、
細かく言葉にせずとも意思疎通できる素養があります。

ただ、この能力は、個人の相手を思いやる気持ちの強さや
相手との付き合いの深さにも大きく依存するので、
一概に、日本人だから皆が、誰かと阿吽の呼吸が
成り立つという訳ではありません。

ただ、仕事であれ、スポーツであれ、家庭であれ、
はたまた友人、彼氏彼女との付き合いであれ、
この阿吽の呼吸である程度意思疎通ができるということは、
その相手と本物の付き合いができており、
お互い無くてはならない関係であると言えそうです。

あなたも阿吽の呼吸の相手がいるか、ちょっと考えてみて下さい。

阿吽の呼吸の由来は?

基本的に、
「阿吽」は、実は仏教用語の語源である
サンスクリット語の「a-hum」から来ています。
「万物の始めと終わり」を意味しています。
最初の韻の「阿(a)」と最後の韻「吽(hum)」が
「阿吽の呼吸」の由来です。

そういったことから、
「始めから終わりまで」という意味で使われることもあります。

サンスクリット語の「阿」「吽」と日本語の「あ」「ん」が、
共通しているという点は、何かとても興味深いです。

吐く息と吸う息が一緒のタイミングになり、
気持ちが一致していることを「阿吽の呼吸」と言いますが、
口を開ける、閉じるから、
息を吐くと息を吸うの意味に転じて、
二人以上の息が合うことを指すようになりました。

先にもご紹介しました狛犬が「阿吽の呼吸」を
象徴する代表的なものです。

無角の獅子と有角の狛犬が一対となって、
ご本尊などを守る役割を果たすとされています。

獅子と狛犬の一対で守るべき寺社を背にして、
参拝者と正対して置かれることが多いです。

また、大きな寺院では、
仁王像(金剛力士像)も狛犬などと同じように、
口を開けた「阿形」と口を閉じた「吽形」があります。
これらも狛犬と同じような意味を持っているということです。

特に東大寺の南大門の両脇に立っている金剛力士像は有名で、
東大寺を仏敵から守る為に立っています。
但し、基本的に狛犬の方が歴史は古いようです。

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「阿形」と「吽形」にはそれぞれ細かな決まりもあります。
「阿」は、メスとして扱われることが多く、
正式には獅子で、耳が垂れています。

子どもを連れているものが多いです。

「吽」は、オスとして扱われることが多く、
正式には角が生え、耳が立っています。
玉や鞠を持っているものが多いです。

もともと、狛犬は宮中のものでした。
そういったことから、
次第に天皇家に縁のある神社へと伝わりました。
その後、時代と共に一般の神社にも、
伝わっていったとされています。

阿吽の呼吸の使い方と英語や類義語では何と言うのか?

基本的に、
付き合いが深い相手と、事細かく説明することなく、
お互いの気持ちが自然と分かり合える状態の時、
お互いが、阿吽の呼吸で通じ合えたと言います。

阿吽の呼吸の具体的な使い方としては、
以下の通りです。

「彼との付き合いは長いので、言葉を交わさなくても阿吽の呼吸で通じる」
「サッカーの試合の勝負所、阿吽の呼吸でチャンスを活かせた」
「師匠が次に何をやりたいのか、本物の弟子は阿吽の呼吸で察することができた」
「言葉に出さなくても、母親は阿吽の呼吸で手助けしてくれた」
「30年来の妻との普段の生活では、大抵、阿吽の呼吸で過ごせる」

さて、この阿吽の呼吸、英語ではどのように言うのか、
見ていきましょう。

Breath of Aun

は、日本語英語ですから、
欧米人には通じません。

直訳すると、

We understand each other without saying anything.

と言う風になります。

阿吽の呼吸の意味が、「息がぴったり合っている」
状態を表しているので、

The chemistry between him and me is perfect.

We can communicate without words

We are getting along very well with each other!

We have a good chemistry!

We are compatible!

We understand each other without exchanging a single word

We are apt to make a decision on mutual understanding unspoken.

などの表現が良く使われます。

英単語で言うと、

・chemistry(相性)
・synchro(同調)

を使うとしっくりきますね。

次に、「阿吽の呼吸」の類義語を見ていきましょう

・足並みを揃える
・以心伝心
・つうと言えばかあ(つうかあの仲)
・シンクロ
・息が合う(息がぴったり)
・暗黙の了解
・絶妙なコンビネーション
・ウマが合う
・気が合う
・気心が知れる

なども、いちいち言葉で言わなくても、
心が通じ合う状態を意味しています。

正に日本人ならではの言葉ですね。

阿吽の呼吸は、上手に日本人を表している言葉です。

日本では、阿吽の呼吸を大切にする風潮がありますが、
欧米では、口に出して意思表示をしないと、
なかなか相手に理解してもらえないので、
欧米人とお付き合いされる場合は、
その点を頭に入れておかれるとよいでしょう。

いずれにせよ、阿吽の呼吸は、
長年の付き合いの中で育まれるものなので、
お互い大切にしたいものです。

そういう相手との関係は、将来に渡って
大切にすべき宝物ですね。

まとめ

本記事では、
阿吽の呼吸について、その意味と由来、正しい使い方、
更に英語ではどういうのか、また類義語について、
詳しくまとめました。

阿吽の呼吸とは、
息がぴったり合っているが如く、
相手と会話することなく、相手の考えや次の行動などが
自然に理解できる状態のことを意味していること。

神社にある狛犬や金剛力士像などは、
この阿吽の呼吸の象徴であり、
また、サンスクリット語の「阿」「吽」が
「阿吽の呼吸」の由来であること。

その他、英語での表現や類義語のついても
まとめました。

阿吽の呼吸の状態は、そう簡単には手に入らないので、
もし、阿吽の呼吸の関係にある方がおられたら、
大切な宝物として末永くお付き合いすべきですね。

この記事が、阿吽の呼吸についての疑問を解消するのに、
少しでもお役に立ちましたら、とても嬉しいです。

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