デマンドタクシーとは?問題点やデメリットは?料金はどうなのか?
最近、「デマンドタクシー」という言葉を聞くことがあります。
でも実際に利用したことのある方は、あまり多くないのではないでしょうか。
実際には、とても便利なサービスなので、デマンドタクシーについて、
知っておくといざと言う時に役に立ちます。
今回の記事では、デマンドタクシーとはどんなサービスかについて、
まず最初にお伝えしていきたいと思います。
それから、
・デマンドタクシーの問題点やデメリット
・デマンドタクシーの料金
それぞれについてお伝えしていきます。
ぜひ参考にしてくださいね!
デマンドタクシーとは?
基本的に、「デマンド」とは「要望」という意味になり、
「デマンドタクシー」は、要望を叶えるタクシーと
いう意味になります。
タクシーを利用したい人が、
予め希望の時間、乗車場所を伝えて利用するものです。
通常のタクシーとの違いは、
乗車場所が決められていることなどです。
車両はタクシーと同じ車両を使用するのですが、
タクシーとバスの中間的な乗り物の位置付けになります。
利用の際には、電話予約をしてから乗るシステムが多いです。
車の運転ができない人や高齢者で自動車運転免許を返納した人などが
利用すると、大変便利です。
市町村などが補助金を出し、タクシー会社が運営している形が多いです。
そういうこともあり、利用は、市町村に住民登録をしていることが
条件になっている場合が多いようです。
ただ利用者の中に住民登録をしている人が1人でもいれば、
未登録の人も同乗可能としているところが多いです。
乗車場所については、
例えば、埼玉県東松山市の場合、約500箇所が登録されています。
A:駅・バス停
B:金融機関
C:学校・幼稚園・保育園
D:公共施設
E:福祉施設
F:医療施設(病院・診療所)
G:医療施設(歯科診療所)
H:医療施設(接骨院・整骨院)
I:商業施設等
J:自治会館・集会所
市内のほとんどの施設が登録されており、
利用の際は、不便な思いを抱くことなく利用ができます。
この500箇所とは別で、自宅からも乗り降りができます。
茨城県神栖市の場合は、
年間の利用者が約5000人となっており、その利用は増えています。
利用者の9割が60歳以上で、約7割が女性となっています。
通院などで利用することが多いようです。
デマンドタクシーの問題点やデメリットは何か?
一般的に、デマンドタクシーの問題点やデメリットは、
市町村が行政サービスの一部として行っているケースが多く、
財源の問題で、運営が打ち切られる場合があり、
持続性に問題があり、継続性に不安があることがデメリットになります。
デマンドタクシーの運営のために、
税金が使われていることが多いです。
市町村に財政的な余裕がある間は大丈夫ですが、
余裕がなくなってきた際は、税金による運営費の提供が
打ち切られることなどが起こります。
そうなるとデマンドタクシーが、
継続的に、運営できなくなってしまいます。
コストを下げるためには、
使い勝手(=サービス)を下げる必要が出てきます。
台数、乗降場所、利用時間などを制限することなどです。
また、利用に際して、事前の登録が必要な場合が多いです。
行政サービスの1つとして行なっている場合も多いことから、
こういった事前登録が必要となるなど、少し煩雑な手続きが必要になります。
埼玉県行田市の場合は、
利用を市内に住民登録をしている75歳以上に限った
取り組みとなっています。
茨城県桜川市の場合は、
利用を市内に住民登録をしている65歳以上の人、
および障害などがある方としています。
デマンドタクシーの料金はどうなのか?
一般的に、デマンドタクシーの料金は、
一般のタクシーよりは低価格で、バスよりは高額
という感じになっています。
例えば、各市町村では、以下の通りとなっています。
●埼玉県東松山市の場合:
タクシーメーター料金2000円未満:500円
2000円以上3000円未満:1000円
3000円以上:1500円
支払いは現金のみ
障害者、運転免許返納者は1割引
●茨城県神栖市の場合:
大人300円、小人150円(3歳以下は無料)
チケット制(6枚綴りの回数券を販売)
●茨城県桜川市の場合:
大人300円、中学生200円、3歳〜小学生100円、3歳未満無料
チケット制(10枚綴りのチケットを販売)
●埼玉県鳩山町の場合:
1回100円(年齢に関係なく)、未就学児は無料、埼玉医大まで500円
(基本的には町内での利用だが、
近隣の市にある埼玉医大までも、
別料金で行くことができるようになっています)
まとめ
本記事では、「デマンドタクシー」について、
詳しくお伝えしました。
「デマンドタクシー」は、要望を叶えるタクシーと
いう意味であり、タクシーを利用したい人が、
予め希望の時間、乗車場所を伝えて利用するものであること。
市町村の財源の問題で、運営が打ち切られる場合があり、
持続性に問題があり、継続性に不安があることがデメリットであること。
一般的に、デマンドタクシーの料金は、
一般のタクシーよりは低価格で、バスよりは高額
という感じになっていることをお伝えしました。
最近増加傾向にある高齢者の自動車事故などと関連し、
これから多くの自治体で検討されていくと思われます。
高齢者の自動車免許返納については、
生活の足が無くなることへの不安があるとされています。
「デマンドタクシー」などの仕組みを行政が、
タクシー会社などと共同で作っていくことで、
その心配が減ることになります。
それが、高齢者自動車事故を減らすことにもつながっていきます。
いくつかの自治体ですでに取り組まれているので、
そういったところの成功事例を共有していくことで、
更に、より良いものが出来上がっていくことを期待したいものですね。