おみくじの捨て方はどうすべきか?神社がいい?大吉や吉や凶で違う?
古くから人々の運勢を占ってきた「おみくじ」。
神社にお参りするついでに運試ししてみたものの、
引いた後の対処に迷ってしまった経験はありませんか?
「むやみに捨てたら罰が当たりそう」
と思って、捨てるに捨てられないことがありますよね。
引いたおみくじの対処法としてよく用いられているのが、
境内にある木の枝などに結んだり
財布の中にしまっておいたり
家に持ち帰って保管したり
といった方法です。
しかし、色々あって何が正しい作法なのかイマイチ分かりませんよね。
今回は、そんなおみくじの捨て方の基本的な作法について説明していきます。
おみくじの捨て方はどうすべきか?
前提として、引いたおみくじの扱いは基本的に自由であり
(もちろん、道にポイ捨てなど倫理に反するような事はいけませんが)
絶対しなければならない様な決まり事はありません。
これからご紹介する方法は、あなたがおみくじを捨てる時の参考に
ご覧頂けると幸いです。
おみくじを引いた後の作法には、大体以下の4通りがあります。
・「おみくじ結び所」で結ぶ
・財布や神棚に保管する
・家で処分する
・神社・お寺に「返納」する
といった方法です。
以下に、それぞれ詳しく説明していきますね。
まず最初にご紹介するのは、
「おみくじ結び所」で、引いたおみくじを結ぶ方法です。
「おみくじ結び所」とは、おみくじを結ぶために設けられた
場所(木枝や柵など)のことを指します。
神社・お寺によっては、「みくじ掛け」「みくじ納め所」
といった呼び方もあるようです。
境内のご神木や柵に結ばれたくじが連なっている光景を、
一度は見た覚えがありますよね。
この風習を「結びつけ」といい、
「神(仏)様と縁を結ぶ」という掛け言葉・縁担ぎとして、
江戸時代から行われてきました。
「木に結びつけする」習わしには、
「木々の持つ雄大な生命力にあやかる」という意味が、
こめられているといわれています。
ただ、寺社によっては木の成長を妨げる・景観を悪くするという理由から
禁止されている所もあるようです。
そのことを念頭に置いて、各々定められた寺社のルールに従ってください。
その辺りの木に勝手に結びつけすることは、
違反行為になる場合があるので注意しましょう。
また、場所によっては「結び所」自体が、
設けられていないところもあります。
その場合は、
おみくじを持ち帰って保管する方法があります。
おみくじは漢字で、
「御神籤」(寺院のものは「御仏籤」)と書くように、
「神(仏)様からの言葉」
という意味をもつ「縁起物」です。
神(仏)様からいただいたものとして、大切に保管しておきましょう。
日々の生活を送る中で時々読み返し、自身の戒め・指針にして、
活かしていくのが良いとされています。
引き出し中に保管する場合は、
きちんと整理整頓をしておくことが大切です。
家に神棚があるのなら、そこに納めるのが良いでしょう。
持ち歩く場合にはお守りと同じように、
お財布や鞄にたたんで入れておいたり、
寺社で売っている「おみくじ帖」に入れるなどして丁寧に保管します。
粗末に扱ってしまうのはやはり縁起が悪いので、
なるべく綺麗な状態で保管するよう心がけましょう。
続いては、
おみくじを家で処分したい場合の対処法について説明します。
「そんなにこだわりも無いし、なるべく早く処分したい」
という方は家で処分をしましょう。
もちろん、そのまま自宅のゴミ箱に捨てるというのが、
一番手っ取り早いですが、
やはり神(仏)様からのお言葉をそのまま捨てることは、
オススメできません。
そこで、ご紹介する方法がこちらになります。
〇用意するもの
・処分したいおみくじ
・粗塩
・袋・封筒・和紙など(おみくじを包む用)
1)処分したいおみくじを袋・封筒などの中に粗塩と一緒に入れて清める。
2)袋・封筒の口をしっかり閉じて、燃えるゴミの日に出して処分完了。
この際、神(仏)様からのお言葉に対して、
改めて感謝の気持ちを持つことが大切になります。
●塩を入れる意味
神道において塩には、「清め」の効果があるとされています。
塩を一緒に入れることで「おみくじを清浄な状態にして神様に返す」
という意味がこめられているのです。
おみくじの捨て方は神社がいいのか?
神社・お寺に「返納」する方法をご紹介します。
返納とは、神(仏)様からいただいたメッセージを神(仏)様にお返しする、
という意味になります。
寺社には「納札所」という古札や古いお守り・おみくじを返すための
専用の箱があります。
そこに入れておけば、
「お焚き上げ」という儀式でお祓いをしてから一斉に燃やしてもらえます。
また、おみくじを引いた後の数か月後でも1年後でも、
返納のタイミングは自由ですが
最低でも1か月程度は期間を空けた方が良いとされています。
おみくじを引いた寺社に再訪するのが難しい場合には、
別の寺社へ返納することも可能です。
ただ、神社と寺院はしっかりと区別する必要があります。
神社は神道、お寺は仏教と別物なので、
混同しないように注意しましょう。
寺社によっては「郵送」で返納できるところがあります。
ただ、郵送を受け付けていない寺社もあるため、
事前に必ず問い合わせをするようにしてください。
おみくじの捨て方は大吉や吉や凶で違うのか?
寺社によっては、おみくじの結果によって、
引いた後の扱いが異なります。
その内の見解のひとつがこちらです。
おみくじの結果が悪い運勢であった場合は、
お祓いのために結びつけをしてご加護を願うのが良い
というものです。
悪い結果だった場合、
「結びつけ」の方法にも違いがあるようですのでご紹介します。
●利き手とは逆の手で結ぶ:
片手で、しかも利き手でない手で結びつけすることが、
「修行」となり、その行為で「凶が吉に転じる」といわれています。
●杉の木と松の木:
木に結ぶつけをする際、
・悪い結果を「杉」の木に結ぶ=悪い知らせは「過ぎ去る」
・良い結果を「松」の木に結ぶ=良い知らせを「待つ」
という意味になるそうです。
ただ、
・結果の良し悪しでおみくじの扱いを変える必要はない
という見解もあるので、この点については、
各々の信条の自由にすれば良いでしょう。
まとめ
今回、基本的なおみくじの捨て方について
・境内の結び所に結ぶ
・財布や家の神棚などに丁寧に保管する
・家で袋・和紙などに粗塩と共に入れて処分する
・寺社に納札所・郵送などを用いて返納する
という作法をご紹介しました。
寺社によっては決められた作法があるということを忘れずに、
TPOに応じた行動を取るようにしましょう。
「縁を結ぶ」意味での「結びつけ」や
「悪い知らせは過ぎ去る」意味での「杉の木」など、
言葉にこだわり抜いた縁起の担ぎ方は、流石「言霊の国・日本」
といった感じでした。
色々な掛け言葉があって面白いですね。
昔の日本人が紡いできた言霊や縁起の理解を深めることで
おみくじの結果が悪くても、前向きに頑張れるようになれると良いですね!