雨水の日とは読み方は?雛人形との関係は?仏滅だとどうすべきか?
雛人形と関連して、
「雨水の日」というものを聞いたことがある人もいるかもしれません。
二十四節気の1つです。
娘さんやお孫さんをお持ちの方には特に
知っておくべき内容かと思います。
この記事では、雨水の日について、
まず最初にお伝えしていきたいと思います。
それから、
・雛人形との関係
・仏滅だとどうすべきか
それぞれについてお伝えしていきます。
ぜひ参考にしてくださいね!
雨水の日とは読み方は?
「雨水の日」は、「うすいのひ」と読みます。
決して、「あまみずのひ」ではないので、
注意してください。
「雨水の日」は定気法では、
太陽黄経330度、立秋から数えて15日頃のことを言います。
恒気法では、冬至から1/6年後になります。
おおよそ2月19日ごろになります。
二十四節気の一つです。
一年を24等分して季節の名前を付けたものです。
※二十四節気と定気法、恒気法とは:
二十四節気とは、完全な太陽暦で、太陽の運行(地球の公転)に合わせて
年間に24のポイントを定めています。基本的に1年を時間で24等分したのが、
「恒気法」。太陽の黄経で24等分する「定気法」があります。
いずれにしても、1年を規則的に24分割しています。
時刻を正確に24等分した「恒気法」なら、
それぞれ24の期間は同じ時間になりますが、
「定気法」だと、二十四節気のそれぞれ24の期間の間隔が異なるので、
季節により伸び縮みします。
その為、辻褄が合わなくなる為、適当に月名を定めることになりました。
二十四節気は、古代中国で使われていたものが、
日本に伝わってきました。
順番としては「立春」→「雨水」→「啓蟄(けいちつ)」となります。
「空から降る雪が雨に変わり、地上の雪や氷が水になる頃」
という意味になります。
地方によっては、
農耕の準備を始める目安となる日付とされています。
二十四節気は次のようになっています。
・睦月(1月)小寒→大寒
・如月(2月)立春→雨水
・弥生(3月)啓蟄→春分
・卯月(4月)清明→穀雨
・皐月(5月)立夏→小満
・水無月(6月)芒種→夏至
・文月(7月)小暑→大暑
・葉月(8月)立秋→処暑
・長月(9月)白露→秋分
・神無月(10月)寒露→霜降
・霜月(11月)立冬→小雪
・師走(12月)大雪→冬至
雨水の日のあたりでは、
色々な慣習行事やイベントも行われています。
ただそれらは直接雨水の日に関連したものではありません。
春が近づいてきたことを祝うイベントが多いです。
●梅花祭(京都、北野天満宮)
菅原道真の命日である2月25日に合わせて天神祭が行われる
●修二会(奈良、東大寺二月堂)
穢を懺悔し、五穀豊穣を祈願するお水取り
1250年以上続いている
雨水の日と雛人形との関係は?
基本的に、雨水の日となる、2月18日から19日頃は、
雛人形を出すのにちょうど良い時期です。
雛人形はあまりギリギリになってから飾るのは、
縁起が良くないとされています。
忘れていて前日に出すようなものを、
「一夜飾り」と言い、非常に縁起が良くないとされています。
雛人形は立春を過ぎてから出すものなのですが、
雨水の日頃がちょうど良いタイミングなのです。
また、雨水の日にちなんだ食べ物もあります。
代表的なものは「山菜」です。
雨水の時期にふる雨を、「木の芽起こし」と呼びます。
この雨が誘い水となり、山菜の芽が出てき出します。
アクが強いのですが、そういったものを味わうのも
季節が感じられて良いでしょう。
山菜以外には「春わかめ」というものもあります。
わかめにも旬があり、雨水の頃に取れるものは、
「春採りわかめ」と言います。
ヒスイ色で美しく、そのまま食べると柔らかな磯の風味が格別です。
雨水の日が仏滅だとどうすべきか?
一般的に、雨水の日が仏滅の場合は、
日をずらして、翌日に雛人形を出すと良いでしょう。
日本では「六曜」という考え方があります。
仏滅、大安、先勝、友引、先負、赤口の6つがあります。
それぞれに意味があります。
●仏滅:
仏も滅するような大凶日の意味。
六曜の中で最も凶の日とされ、婚礼などの祝儀を忌む習慣がある。
●大安:
大いに安しの意味。六曜の中で最も吉の日とされる。
●先勝:
万事に急ぐことが良いとされる。
午前中は吉、午後二時より六時までは凶とされる。
●友引:
凶事に友を引くの意味。
朝は吉、昼は凶、夕は大吉。
ただし葬式を忌むと言われる。
●先負:
先んずれば即ち負けるの意味。
午前中は凶、午後は吉と言う。
●赤口:
陰陽道の「赤舌日」と言う凶日に由来。
午前11時頃から午後1時頃までのみ吉。
雛人形を出すのに最適なタイミングの雨水の日と、
仏滅が重なった場合は少し困ってしまいます。
なんとなく、仏滅の時には喜ばしい感じのことは、
避けた方が良い感じがするからです。
この六曜を特に気にされる場合は、仏滅の日は避けて、
雨水の日の翌日に雛人形を出されるとよいでしょう。
ただ六曜が良く知られるようになったのは、
比較的最近のことです。
戦後に認知度が高まっていったのだそうです。
雨水の日と大安が重なった場合は、
あまり気にせず、雛人形を飾ると良いでしょう。
雨水の日は、年によって少しずつ、ずれることもあります。
2019年の雨水の日は「2月19日」でした。
2020年の雨水の日は、2019年と同じく「2月19日」です。
2021年の雨水の日は、
それまでより1日早くなり「2月18日」となっています。
まとめ
本記事では、「雨水の日」について、
詳しくお伝えしました。
「雨水の日」は、「うすいのひ」と読むこと。
雨水の日となる、2月18日から19日頃は、
雛人形を出すのにちょうど良い時期であること。
雨水の日が仏滅の場合は、
日をずらして、翌日に雛人形を出すと良いことをお伝えしました。
二十四節気の1つなのですが、
「立秋」、「啓蟄」などに比べると、あまり知られていません。
季節に関係した風習などが色々とあります。
現代の暮らしは便利になる反面、
そういった季節を大事にしたものや
歴史を大事にしたものなどが、少し軽んじられている面もあります。
「雨水の日」だけではないですが、
そういったものを少しでも大切にする暮らし方は、
素敵なことだと思います。
本記事が、季節を大切に過ごした昔の風習を思い起こす
キッカケになりましたら嬉しいです。